【登壇レポート】WAF基礎編
- Kyohei Komatsu
- 10月7日
- 読了時間: 3分
更新日:10月14日
2025年10月1日に、スカイアーチ社との協賛ウェビナーに、当社小松が登壇させていただきました。その中から内容を抜粋し、スライドと共に紹介していきます。
WAFとは?

WAF(ワフ)とは Web Application Firewall(ウェブアプリケーション・ファイアウォール) の略称です。
その名の通り、Webアプリケーションへの攻撃に特化したセキュリティ対策製品であり、公開されているWebサイトやWebアプリを不正アクセスから守ります。
通常のファイアウォール(FW)がネットワーク層の通信制御を、IPS/IDSがOSやミドルウェア層の脆弱性を防ぐのに対し、WAFは**アプリケーション層(L7)**を保護対象とします。その名の通り、ウエブアプリケーションに特化した、ファイヤーウォールとなります。公開されている、アプリやウエブサイトのセキュリティに特化した、セキュリティ製品です。
WAFは必要?IPS/IDSとの違いは?

一見、FW(ファイアウォール)やIPS/IDS(侵入防止・検知システム)で十分に思えるかもしれません。
しかし実際には、防御できる攻撃の層(レイヤー)が異なります。
種別 | 防御対象レイヤー | 主な役割 |
FW | ネットワーク層(L3/L4) | 不正ポート・IPの遮断 |
IPS/IDS | OS・ミドルウェア層 | 既知の攻撃パターン検知・防御 |
WAF | アプリケーション層(L7) | Webアプリ特有の攻撃を防御(SQLi, XSS, CSRFなど) |
たとえば、TCPの3wayハンドシェイクを悪用する SYNフラッド攻撃はIPS/IDSで防御できますが、「同一IPから数秒間に一定数以上のリクエストが来たらブロックする」といったレートリミット(Rate Limiting)機能を活用する対策は、WAFの得意分野です。
このように、FW/IPS/WAFはそれぞれ守る層が異なり、どれか1つで十分ではありません。複数の防御層を重ねる「多層防御(Defense in Depth)」が、現代のセキュリティでは必須です。
進化する攻撃手法と、WAFの必要性
近年では、AIを活用したbotによる攻撃が爆発的に増加しています。
特定企業だけでなく、公開されているサイトはすべて攻撃がされていると、理解をした方がいいくらい、広がりを見せています。
10年前以上前、私がWAF製品のプロダクトマネージャーを担当していた当時は、WAFはアプライアンス型が主流で、導入には、機器とインテグレーション費用含め、1,000万円を超えるのが当たり前でした。そのため官公庁や大手インフラ企業など、一部の組織しか導入できませんでした。
しかし現在では、クラウド技術の進化により、AWS WAFなどのクラウドサービスが登場し、さらにはCloudflareのように無料で利用できるWAFも存在しています。
Webに公開するサービスには、WAFも導入する。
それそれのセキュリティ製品が正しい理解と共に、当たり前に導入されていくことを願っています。
本登壇の詳細につきましては、以下より資料のダウンロードが可能となっておりますので、ぜひご覧ください。








