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【Black Hat Asia 2025】CICDGuard ― ソフトウェア・サプライチェーンの守護者

更新日:4月15日

こんにちは、サイバーマトリックスのFaridです。前回に続き、「Black Hat Asia 2025」のセッションレポートを書かせていただきます。


CICDGuard - Securing the Software Supply Chainより
CICDGuard - Securing the Software Supply Chainより

CICDGuard - Securing the Software Supply Chain

Cソフトウェア・サプライチェーンの守護者

 本セッションでは、Pramod Rana氏がCI/CDパイプラインに潜むセキュリティの課題に深く切り込みました。ソフトウェア開発ライフサイクルがますます自動化・相互接続される中、サプライチェーンを標的とした攻撃のリスクも急増しています。


 Rana氏が開発したオープンソースツール「CICDGuard」は、この課題に対する有力なソリューションを提供します。CI/CDインフラをグラフデータベースとしてモデル化し、以下を可能にします:

  • GitHub、Jenkins、JFrogなど、複数システム間のつながりを可視化

  • 設定ミスや安全でない初期設定の検出

  • 単一の脆弱性がパイプライン全体に波及する経路の把握


 特に印象的だったのは、CICDGuardが問題の重大度を分類し、色分けされたグラフUIで視覚的に提示していた点です。たとえば、赤色のノードはクリティカルな設定ミスを示し、緑や灰色は緊急性の低い警告を表していました。

具体的な例としては以下のようなものが紹介されました:

  • 信頼されていないコードによってトリガーされるJenkinsジョブ

  • セキュリティに課題のある、あるいは更新されていないサードパーティ製プラグインを使用するGitHub Actions

  • 複数のシステムへSSO(シングルサインオン)でアクセス可能なアカウントにMFA(多要素認証)が未設定


 Rana氏は、以下の三つのアプローチを通じて、開発・運用体制全体の強化が重要であると強調しました:

  1. セキュア・バイ・デフォルトなツールの導入を優先すること

  2. ベンダーと積極的にセキュリティの議論を行うこと

  3. 強固なモニタリング体制とインシデント対応能力を構築すること


 サイバーマトリックスにおいても、CI/CDは迅速なデリバリーを支える根幹の仕組みであり、このセッションは非常にタイムリーな内容でした。CICDGuardは、当社の複数環境にまたがるセキュリティチェックを可視化・自動化するための有力な統合ツールとなり得ます。


 本ツールは設計思想もドキュメントも非常に洗練されており、コミュニティも急速に拡大中です。ご関心のある方は GitHub上のCICDGuard をぜひご覧になり、気に入ったら⭐️で応援してみてください。

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